北海道の厳しい冬を越えて、雪解けの春がやってくる

札幌・北海道を舞台にした4人の料理人と四季が織りなす食の景色を描くフードドキュメンタリー映画「北の食景」。

日本の北国の春夏秋冬を舞台に4人の料理家たちを1年間追いかけ、ありのままの姿をカメラに収めた。登場するのは北海道で活躍する4人の料理人。

札幌のフレンチ「ラ・サンテ」の高橋毅氏、栗山町の日本料理店「あじどころ」の酒井弘志氏、札幌のすし店「○鮨」の川崎純之亮氏、札幌のフレンチ「アグリスケープ」の吉田夏織氏。

さらに足寄町のヒツジ牧場や安平町のホワイトアスパラガス生産者、山菜や木の芽などの食材を集め、自ら農園を営み食材を育てる料理人。

生産者や北海道の文化・風土とそれぞれの形で向き合う4人の料理家たちをカメラは淡々と追う。特別な人と食卓を囲む特別な時間、料理家 / 生産者 / 市民の3者の物語が一皿の料理に交錯する。

TRAILER

The Chefs

team_image
La Santé
髙橋 毅

奥さんのマダム(髙橋みゆきさん)と共にフレンチのお店を営む。 フランス・ボルドー地方等で修業を重ねた。
5〜6月頃のホワイトアスパラとミルクラムの時季は、全国からお客様が訪れる。

team_image
AGRISCAPE
吉田 夏織

同志社大学文学部英文学科卒業後、米国へ留学し、
授業の一環で飲食業で研修。東京と札幌のレストランで経験を積み、
農業研修を経てアグリスケープの料理長兼農場長になる。

team_image
まる鮨
川崎 純之亮

寿司職人の父の背中を見て育ち、高校卒業時、札幌の調理師専門学校に入学。卒業後は東京・小笹寿しにて修業し、腕を磨く。
父 がハワイに店を開店する事となり、2016年にまる鮨を引き継ぐ。

team_image
味道広路
酒井 弘志

栗山町生まれ。大阪辻調理専門学校に入学後、滋賀県の「招福樓」本店で修業をスタートさせ、「招福樓」東京店で料理長を務めた後、故郷の栗山町に日本料理店を開く。

Director’s Statement

北海道の食。それは、私にとって途方もなく大きなテーマでした。
私は大学を卒業する22歳まで北海道で過ごし、その後、上京して10年以上、東京で映像の仕事をしてきました。
そして、再び生まれ育った北海道に戻り、映画やドキュメンタリーを撮るようになりました。
 
東京での私は、忙しさを言い訳にして、食に十分な時間をかけられませんでした。
しかし、そんな私が北海道の食をテーマに映画を撮りたいと思ったのは、季節の移ろいを五感で感じることができる食を通じて、自分の原風景を描きたいと思ったからです。東京での目まぐるしい日常の中で忘れかけていた、
太陽が昇り沈むまでの空の色の変化の美しさや、時の流れの尊さ。
生命の営みと北の大地に流れる時間をフィルムに焼き付け、
私の心の奥底に息づく北海道の空気を感じさせる作品にしたいと考えました。
それが、私なりの「北海道の食の映画」になるのではないかと思います。
team_image
監督
上杉哲也

1983 年札幌生まれ。CM、映画の映像作品を中心にグラフィックのアートディレクションなど多岐にわたる領域で活動する映像ディレクター。 2010年、アイヌ語で「私」という意味を持つフィルムスタジオ KUANI を設立。 その名の通り、ごくパーソナルな事柄に着目し、ドキュメンタリーのような手法で映像制作を手掛ける。近年は広告映像の他に、原点でもある札幌を舞台とした長編映画やドキュメンタリーのプロジェクトを進めている。短編映画「となりの井戸」が北欧国際映画祭Best international Shortを受賞。

GALLERY